オンラインM&A仲介サービスは、オンライン上で経営者同士が直接M&Aに関するやり取りを行うことができるサービスの総称です。企業探しや交渉において仲介会社を介さないことによって、低コストでシンプルな交渉が可能となりました。また、買い手側から売り手企業を探せたり、ノンネームシートから、売買条件を事前に知ることができるようになったこともあり、双方にとって理想的なマッチングの実現が期待できます。
【2024】オンラインM&A仲介サービスを徹底比較!機能や価格・選び方を解説
オンラインM&A仲介サービスの比較・レビュー
特長
- 承継公募によって事業承継を実施しやすい環境となっている
- 譲渡企業は登録から案件成約までを完全無料で利用できる
- 転職サイト「ビズリーチ」運営による実績と信頼性がある
プラン・価格
- 初期費用0円
- ライトプラン0円
特長
- 売り手のサービス利用料が無料のため、中小企業でも利用可能
- コミュニティが設けられており、議論や意見交換などの情報共有が可能
- 米国のスタートアップ企業に投資できる
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
- 成約料金30万円〜
特長
- ハイブリッド型のサービスでスピーディな事業継承を実現
- 零細企業案件から大規模案件まで、あらゆる規模の案件を掲載可能
- 秘密保持契約の締結やファイル添付が可能なチャット機能を利用可能
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
- 成約料20万円〜
特長
- 売り手完全無料のオンラインM&Aプラットフォーム
- 匿名交渉機能で情報流出のリスクを低減
- M&A専門誌を発行している信頼できる運営会社によるサービス
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料(売手)0円
特長
- オンラインとオフラインでマッチング支援が受けられるM&Aサービス
- 掲載前審査や定期更新により案件の質、鮮度を常に高く維持
- 資金調達専門アドバイザーによるファイナンスサポートを提供
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料(売手)0円
特長
- 業界内で唯一の非公開型サービスだから安心して譲渡先探しが可能
- 買収ニーズを登録して待つだけで、全国5万社の中から最適なオファーが届く
- 譲渡希望企業は完全無料。成功報酬型で買手企業にも優しい
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料(売手)0円
特長
- 4,000社以上の買手が登録しており、平均16社の買収オファーが届く
- 完全成功報酬型を採用し、業界最低水準の料金体系を実現
- 実質無料のサポートプログラムで初めての買収を成功へ
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料200万円~
特長
- 8万超のユーザー数を持つ国内最大級のM&Aマッチングサイト
- 案件情報の登録から成約までをスピーディに行える
- 「バトンズM&A大学」の知識を有した支援専門家がサポート
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
- 成約料25万円〜
特長
- 買い手企業の情報を手軽に入手できるM&A市場「SMART」を運営
- 国内の事業拠点を7つ設けており、専門性のある社員が売り手と直接面談
- 専任アドバイザーによる二人三脚のサポートを受けられる
プラン・価格
- 初期費用・成果報酬費用問い合わせ
特長
- アドバイザーとプラットフォームのハイブリッド型で強力にサポート
- 専門チームが企業概要書を作成し、買手企業の魅力をアピール
- 基本合意の成立まで無料で利用できる成功報酬制を採用
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料(売手)問い合わせ
特長
- IT上場企業の10%が買い手掲載、ベンチャーや中堅企業も豊富なサービス
- 平均1週間程度でマッチング相手との面談を実現
- 最低手数料無し、平均プラットフォーム手数料3%と低価格
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料(売手)0円
特長
- 事務局審査に通過し、経験と実績のある専門家を担当FAに選定可能
- 公正な取引実現のためM&A専門家がすべての取引に関与する
- 売手・買手会員ともに完全無料でサービスを利用できる
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料0円
特長
- 38ヶ国以上の投資家とマッチングできる世界規模のM&Aマーケット
- M&Aが成立するまで売手・買手ともに利用料0円
- 上位表示枠への掲載や専門家紹介など、オプション機能が充実
プラン・価格
- 初期費用0円
- 利用料(売手)0円
オンラインM&A仲介サービスの選定ガイド
オンラインM&A仲介とは
オンラインM&A仲介は、仲介業者を介さず、経営者同士がオンライン上で直接M&Aに関するやり取りを行うことができるサービスです。オンライン上のプラットフォームに売り手と買い手の双方が情報を登録して、探しあうことができます。
従来のM&Aは、M&A仲介会社あるいは専門のアドバイザーを通して交渉・取引を行う仕組みです。売り手側の条件をもとに仲介会社が買い手を探し、買い手の条件を売り手に提示し、両者の条件が合うまでマッチングを繰り返す、という複雑な手順でM&Aを進行していました。
そのため、「提示している条件が相手にうまく伝わらない(仲介会社を介すことによる交渉の不透明さ)」「お互いにとって本当にベストな成約だったのかがわからない」「長期化する交渉によって発生する月額報酬などのコストが痛い」といった問題がありました。
しかし、オンラインM&A仲介サービスでは、交渉の際に仲介会社を介さず、経営者同士がストレートに条件を伝え合えるようになり、まず「交渉の不透明さ」が解消されました。
また、仲介会社を介さないことで、互いに着手金や月額報酬が掛からず、運用コストが安く抑えられるようになります。実際、オンラインM&A仲介サービスの多くは料金システムに成功報酬型を採用しており、これまで運用コストがネックになっていた企業にとって、M&Aを利用するハードルは大きく下がりました。
さらに、オンラインM&A仲介サービスでは、ノンネームシートと呼ばれる「企業名を出さず、売買条件と必要な企業情報のみが記載された書類」を閲覧し、買い手と売り手が事前にお互いの情報を知ることができます。本当に理想とする企業が見つかりやすくなったこともオンラインM&A仲介サービスならではの魅力と言えるでしょう。
オンラインM&A仲介を利用する上での企業の見直しポイント
従来のM&Aは、自社が提示する条件に合う売り手・買い手企業を専門のアドバイザーに依頼し行います。しかし、「初期費用がかさむ」「相談から登録・契約までに時間がかかる」「お金を払っても絶対に売り手・買い手が見つかるとは限らない」などの問題から、M&Aの利用になかなか踏み切れないという問題がありました。
オンラインM&A仲介の利用を検討するにあたり、企業が見直すべきポイントは以下の通り。
- そもそもマッチング自体がなかなか発生しない。
- マッチングしても最終的には成約に至らず終わってしまう、を繰り返している。
- 従来のM&A仲介では、交渉条件のやりとりに齟齬が生じることが多く、締結までに時間がかかってしまう。
- 仲介業者が提示する交渉条件では納得できない。
- 着手金や中間金、月額報酬などの仲介手数料が経費の負担となっている。
- 交渉する企業を、仲介サービスに依頼する前の早い段階から自分の目で見極めたい。
オンラインM&A仲介を利用するメリット
オンラインM&A仲介を利用することによる、通常のM&A仲介を利用する場合と比較した場合の得られる効果を、以下の表にまとめます。
オンラインM&A仲介の利用効果 | 理由:オンラインM&A仲介ができること |
スピーディな交渉・取引 | ・経営者同士が直接やり取りできる ・アドバイザーのサポートを受けられるので、初心者でも利用しやすい |
担当者の負担軽減 | ・仲介業者との対面での関わりがないため、移動コストと時間を削減でき、容易にアポイントメントを取れる |
理想の企業とのマッチング | ・買い手、売り手の双方から希望の企業にアプローチを行うことができる ・ノンネームシートから、提示条件や相手企業の情報を事前に確認できる |
コスト削減 | ・着手金や中間金、月額報酬が掛からないサービスが多い ・報酬を「譲渡金額ベース」にしているサービスが多く、「移動総資産ベース」に比べてコストを安く抑えられる |
オンラインM&A仲介の提供サービス・機能
オンラインM&A仲介は、サービスごとの提供サービス・機能が異なります。ここでは、代表的な提供サービス・機能を紹介しますので、是非サービス選定時の参考にしてください。
マッチングに関する基本機能
- こだわり条件検索:マッチング先の条件を指定して検索できる。
- 自動マッチング機能:登録した条件に合うマッチング先を自動で提案する。
- 直接交渉可能:経営者同士の直接交渉を行える。
- 企業規模制限なし:マッチング企業の規模に関する制限がない。
- メッセージ機能:気になった企業に対してメッセージを送付できる。
- 秘密保持契約締結機能:秘密保持契約の締結をシステム上で行える。
- 業界特化型案件提供:特定の業界に特化した案件のみを提供する。
セキュリティ強化・ユーザー管理に関する機能
- ユーザー管理:アクセスできるユーザーを管理できる。
- ログ管理:いつ・誰が・どのような操作を行ったのかを記録する。
- 本人確認書類提出:サービス登録者に本人確認書類の提出を求め、なりすましや詐欺といったトラブルを回避する。
- パスワード設定:パスワードを設定し、ログイン時に入力を要求する。
- 二段階認証:ログイン時、パスワード以外のコードを登録されているメールアドレスに送付し入力を求めることで、第三者からの不正アクセスを防ぐことができる。
その他の便利な機能
- ファイル添付:登録時、あるいはメッセージ送付時にファイルを添付できる。
- 匿名・非公開対応:匿名、もしくは非公開案件の登録が可能。
- マルチデバイス対応:スマートフォンからのログイン・閲覧に対応している。
オンラインM&A仲介の比較検討ポイント
オンラインM&A仲介はサービスごとに、さまざまなオプションが用意されているので、自社がオンラインM&Aに求めるものを明確にして、最適なサービスを選定しましょう。
以下のポイントを意識すれば、自社に最適なオンラインM&A仲介サービスを選ぶことができます。
- 利用者数・取扱案件数
- 利用したい業種との親和性・専門性
- サポート体制
- 手数料
ポイント1. 利用したい業種との親和性・専門性
オンラインM&A仲介はサービスによって、得意とする業種が異なります。そのため、オンラインM&A仲介を選定する際は、まず「自社がどういった企業とマッチングしたいか」を明確にし、サービスごとの得意業種と照らし合わせながら最適なサービスを選びましょう。
特定の業種に特化したオンラインM&A仲介サービスの場合、それを強みとして前面に押し出していることが多いので、仲介会社のホームページを訪れた際には、そういった文言がないかを確認してみるのも良いでしょう。
ポイント2. 利用者数・取扱案件数
マッチングのしやすさを求めるのであれば、利用者数・取扱案件数を1つの目安として見ておきましょう。
どれだけ評価の高いサービスでも、利用者数や取扱案件数が少なければ、マッチングの可能性が低くなってしまいます。そのため、利用者数はそのサービスの信頼性を判断する
しかし、利用者数が少なくても優良企業が登録している可能性があるため、あくまでも1つの目安として考えておきましょう。
ポイント3. サポート体制
オンラインM&A仲介サービスを選ぶ際には、利用者数や専門性だけでなく、サポート体制も重要です。
例えば、サポート体制が整ったサービスの場合、アドバイザーから、使用方法や成約までの手順、理想的な企業を見つける方法などのレクチャーを受けられることがあります。M&Aに関する知識があまりない人は積極的に利用することを推奨します。
ポイント4. 手数料
オンラインM&A仲介サービスは、サービスごとに手数料の割合が異なります。成功報酬型が多いとはいえ、サービスによっては着手金などの初期費用や、紹介料などの事務経費がかかる場合がありますので、自社の状況と照らし合わせて最適なサービスを選びましょう。
理想とする企業像を明確にした上でのサービス選定を
オンラインM&A仲介サービスは、登録をすればすぐに利用を開始できますが、サービス会社ごとに得意とする業種・業界があるため、自社にとって理想的なマッチングが即座にできるとは限りません。
あらかじめ、どのような業種・業界の企業とマッチングするのが理想的なのかを明確にしておきましょう。本製品ガイドで紹介した選定ポイントを参考に、自社に最適なオンラインM&A仲介サービスをご検討ください。