本ツールを実際に利用した所感としては、サービス独自の入力形式であるセル単位での値入力、セル間の区切りに応じて編集のしやすい配置やデータの範囲を自由に指定でき、なおかつ挿入画像や図表のセル単位での配置や挿入、フォント、レイアウト等の編集が容易かつ複数のドキュメントを選択しても効率的に内容を変更できる容易さは、本サービスだからこそ出来る、表や文章、図のアドレス配置単位での編集を可能とする特長は、他のサービスには無い唯一の強みではないかと感じました。 こうしたセル単位での編集操作は、前述の通り、技術企業のデータ取りしたチャートや計算表の設計用資料や、製品価格や勤怠管理の一覧表など、デスクワーク上の業務管理のための資料データ編集ツールとして、無くてはならないサービスでは無いかと感じます。

wordの場合と同時期から、主に講義日程表作成ツールとして学生の頃からずっと利用し、就職後は試験業務結果の分析と報告用の資料や、製品見積価格表の作成のためのツールとして、PCを用い長く（十年以上）利用してきました。

表計算や図表データの編集に特化した独自のセルシステムと、office特有の用途毎に適切に配置されたUIが特徴的なサービスではありますが、セル内値編集時の入力文字と他セルの入力済み文字とのサイズかぶり（セル同士ではみ出た文字がかぶさることで、見た目の文章識別性が下がる）に多少の違和感を感じます。 表計算やマクロ導入、図表説明用資料のみの用途で使用した場合、文章を直接記載することは主目的でないため、その点はあまり問題はないかもしれませんが、ドキュメントファイルに並行して文章を直接セル上に一様に記載する際には、セル間の文章の被りや文章入力開始セルの特定とその修正が効率の良い操作にて補助されなければ、文章主体になりやすい業務管理資料や試験資料、システム設計要件資料等を作成する場合には、excelを使い慣れない人ににとってはそれが困難となる改善ポイントだろうと考えられます。

行間単位で無くセル単位で図表や計算式を効率的に統轄管理した資料を作成して、業務あるいは個人間用途での進捗・勤怠管理表や、計測データ用のまとめ表として完成させたい人には、数あるデータ編集ソフトの中では最も最適なサービスだろうと思います。逆に、wordなど文章のフォントやページ単位での文章構成や文章間の精密な配置設定を考慮した説明書主体の要件仕様書等を作成する業務に対しては、このサービスは逆に業務効率を削がれる結果になるでしょう。