アクセスポイントは、外部のネットワークから送られてくる信号を、スマホやPCでWiFi接続ができる状態に変換する機器です。現在ではルーターの中にアクセスポイントが組み込まれているものが普及しているため、アクセスポイントを「ルーター」として取り扱っている場合が多いです。
オフィス用のアクセスポイントは、家庭用のアクセスポイントに比べて電波強度が高く、10台〜100台以上の端末の同時接続に対応できるものや、高度なセキュリティ機能や管理機能を備えているものがあります。
以下、アクセスポイントについて、それぞれの特徴や機能、契約プランを紹介します。製品の選定に際して、選び方などの詳細を確認したい方は、選定ガイドをご参照ください。
本記事では、アクセスポイントについて、その役割やサービス比較のポイントを紹介しています。
アクセスポイントとは
アクセスポイントとは、WiFiの電波を送受信し、ルーターとスマホやノートPCなどのWiFi機能付き端末の橋渡し役となる機器です。
ルーター・中継器・モデムとの違い
混同されやすいアクセスポイントとその周辺機器ですが、以下のように、外部のインターネットから端末が電波を受信するまでの信号の流れを考えると、それぞれの役割がわかります。
- 自宅やオフィスの外から送られてくる電気信号をONU、またはモデムがインターネット信号に変換
- ルーターがインターネット信号を家庭用LANとして受信(ここまで有線)
- 有線で送られてきた家庭用LANをアクセスポイントが無線LANに変換
- 無線LANから発信された信号(電波)が端末に届く
- 端末に電波が届きにくければ中継器を設置して電波強度を上げる
上記の流れを押さえてそれぞれの役割を詳しく見ていきましょう。
ONU(光回線終端装置)、モデムとは
ONU(光回線終端装置)は電気信号を光信号に変換する機器を指し、モデムはデジタル信号とアナログ信号を変換する機器のことを指します。役割は両方同じで、電気信号をインターネット信号に変換する役割を持っています。
最近では光回線の人気からモデムを利用する人は少なくなり、ONU(光回線終端装置)が多く用いられています。
ルーターとは
ルーターとは、LANケーブルで接続したONUやモデムからのインターネット信号を家庭用LANとして受信する機器です。
一般的にルーターとアクセスポイントが一緒になっている「無線ルーター」が現代では普及しているため、アクセスポイントの機器=ルーターの機器という考えで差し支えありません。
中継器とは
中継器とは、アクセスポイント(ルーター)から送信されたWiFiの電波を強化するための機器です。WiFiルーターと接続端末の距離が遠かったり、遮蔽物があったりと、電波が弱いときに広く電波を届ける役割を持ちます。
アクセスポイントが「WiFiの電波を送受信している機器」を意味するため、中継器もアクセスポイントと呼ばれることがあります。
アクセスポイントの基本知識
アクセスポイントを比較するには、基礎知識として以下の2点を押さえておく必要があります。
- WiFiの通信規格
- 周波数帯
WiFiの通信規格とは、簡単に言うと「最大通信速度」と「周波数帯」をWiFiの世代ごとに表したものです。各規格に対応したアクセスポイントを設置することで、規格に応じた最大通信速度と周波数帯を各端末で利用することが可能になります。
以下は現在、主に普及している通信規格です。
| 規格名 | 最大通信速度 | 周波数帯 |
| IEEE802.11n(WiFi4) | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
| IEEE802.11ac(WiFi5) | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
| IEEE802.11ax(WiFi6) | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
現在ではIEEE802.11ax(第6世代)が最新の規格で、第5世代のIEEE802.11acが現代では一番の主流となっています。
最大通信速度は対象の規格で出せる最大の通信速度のことで、値が大きいほど通信速度は速くなります。周波数帯は規格ごとに使用される電波の周波数の範囲を表したもので、「2.4GHz帯」と「5GHz帯」にはそれぞれ以下のような特徴があります。
- 障害物に強いが速度は遅い
- 対応機器が多いため、電波干渉が多い
- 電子レンジ、やBluetoothなどとも電波干渉しやすい
- 屋内/屋外ともに利用可能
- 障害物に弱いが速度は速い
- 対応機器が少ないため、電波干渉が少ない
- 屋外では基本的に利用不可
2.4GHz帯、5GHz帯両方の周波数帯に対応しているアクセスポイントを利用することで、場面に応じて快適な通信を行うことができます。
たとえば、居室間の利用など複数の障害物をまたぐ場合には2.4GHz帯を、会議室内のみの利用で障害物がない場合には5GHz帯を使うといった具合に使い分けます。
アクセスポイントの選び方・比較のポイント
アクセスポイントの選び方・比較のポイントは、主に以下の3つです。
- 接続可能台数と電波範囲
- 通信規格と周波数帯
- セキュリティ
1. 接続可能台数と電波範囲
アクセスポイントには、端末(PCやスマホ)の接続可能台数に上限があります。従業員数や社内の端末数から想定される最大の同時利用台数を確認しておきましょう。
また、電波が届くおおよその範囲も事前に確認できると、実際に利用したときに電波が届かないというトラブルを回避できます。アクセスポイント本体の商品詳細には、「一戸建てなら1フロア、マンションなら1部屋分くらいまで」というように大体の電波範囲の記載がされているため、それを参考にし、自社での利用状況に合わせた電波範囲のものを選びましょう。
2. 通信規格と周波数帯
通信規格は、世代が新しくなるにつれ通信速度が速くなります。そのため、最新の規格に対応しているアクセスポイントを選ぶことをおすすめします。
ただし、規格が新しすぎると、場合によっては利用する端末がその規格に対応しておらず、WiFiを利用することができない可能性もあることに注意が必要です。現在普及している通信規格は「IEEE 802.11ac」(第5世代)や「IEEE 802.11ax」(第6世代)と複数あります。
また、規格ごとに周波数帯も異なるため、自社の利用シーンに合わせた周波数帯に対応しているアクセスポイントを選びましょう。たとえば、屋外での利用を想定している場合、IEEE802.11ac(WiFi5)に対応したものを選んでしまうと5GHz帯しか選択できず、屋内のみでしか使用できなくなってしまいます。
3. セキュリティ
アクセスポイントは、電波が届く範囲で、パスワードがわかればだれでも利用できてしまう仕様であることから、第三者に不正利用されてしまうリスクがあります。
アクセスポイントには、パスワード設定や通信の暗号化、デバイス制限などの基本的なセキュリティ機能が標準搭載されています。ただし、製品によって暗号化の方法や搭載機能数が異なるため、自社の情報セキュリティポリシーを満たす機能が搭載されているのかを確認しましょう。