当社が従来、採用していた勤怠管理の方法は、各現場工程の上長が、工員から報告された紙ベースの残業指令書をチェックし、それを総務部に報告、そして、総務部の勤怠管理担当が、その残業指令書を目視にて確認し、就業システムの打刻から導き出されたデータと相違がないか照らし合わせるという方式を取っていた。つまり、現場の残業管理は、本来現場工程の上長が行うことになっていた。しかし、実際は、現場から報告される残業指令書には誤情報が多かった。ゆえに、総務部が調査することで数字上ではなんとかミスなく管理できているのが日常であった。さらに、現場上長によって残業管理の仕様が異なっており、総務部の勤怠管理担当者が状況を把握することは困難を極めていた。そんななか、本サービスを利用・導入することで、残業指令書たるものを用いる必要がなくなり、目視による確認がなくなったことで、総務部が行う業務にミスがなくなった。また、本サービスの導入が、現場上長の管理をなかば自動的にクラウド上にて行わざるを得ない状況を作り出すことができ、社内での残業管理方法の一元化に繋がったことで、総務部が現場が抱えている問題を把握できるようになった。

私が勤めていた企業の最大の課題は、現場工程の労働環境を改善すること。その背景には、現場を取り巻く複雑な環境があった。現場工程は、24時間2交代制で勤務が行われていた。また、受注生産を採用していたために急な受注の対応に迫られ、現場環境が緊迫することが多々あった。なかでも、残業時間が月100時間を超える現場工員もおり、労働基準監督署から調査が入り、指導を受けていた。そのため、課題を改善するためにまず総務部が行うべき問題点は、現場工程の労働管理を把握し、いまある生産を低下させずに、法令遵守に則った労働体制を可能することだった。

本システムを採用することで、総務部の作業工数は、大幅に削減できた。しかし、根本原因である現場の作業効率が高まったかと言われれば否である。ゆえに、労働環境の改善という課題は、まだまだ山積みだ。勤怠管理、給与計算が完全自動化し、社員のスキルアップ、教育面に力を注ぐことができれば、根本解決につながると思っている。いつの日か、勤怠管理、給与計算が完全自動化し、人にしかできない業務、創意工夫のできる日が来ることを切に願う。

弊社のように従業員数が多く、部門も複雑で、残業管理に骨が折れる。管理者が状況を把握しなければならないが、労働管理体制がバラバラで把握しようにも、それができない。そんな、お悩みが解決できるシステムとなっております。また、拠点が海外にあるといった物理的制限を抱えている企業であったとしても、クラウド内にて情報が一元化されているため、ネットにアクセスするだけで、情報を確認することができます。かつてのように文書が郵便で、報告がメールで送られてくるのを待つ必要はありません。いまだに紙ベースで情報を共有している、そんな企業が導入すれば、作業工数は、見違えるほど変化します。