IP電話アプリは、インターネット回線を利用して、PCやスマホで音声通信やデータの送受信を行うソフトウェアです。既存の電話番号とIP専用番号を上手く使い分けることにより、社内の固定電話・社用携帯ともに料金を安く抑えることができます。またネット回線を使うため、音声以外のデータ送受信が可能です。営業支援ツールや業務システムと連携できるIP電話アプリも出てきており、ビジネスシーンでの活用が広がってきています。
【2024】IP電話アプリを徹底比較!機能や価格・選び方を解説
IP電話アプリの比較・レビュー
特長
- テレワークにも対応している導入実績300以上の電話営業ツール
- 自動録音・文字起こしで顧客と担当者の会話内容を見える化
- AI解析によるセルフコーチングの実現
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
特長
- Skypeアカウントに関連付けられる電話番号
- 最大10個までのSkype番号を取得できる
- 同じプラットフォームでビデオ通話やチャットが可能
プラン・価格
- 初期費用0円
- 月額費用950円/月額
特長
- 広告を見るだけでLINE利用者以外にも無料で国際電話が可能
- LINEアプリで利用者どうしのチャットやビデオ通話が可能
- LINEコイン支払いやクレジット方式など、支払い方法を選べる
プラン・価格
- コールクレジット120円
- 30日プラン390円/60分
特長
- 現在の電話番号をそのままで通話料を大手3社の約半分に抑えられる
- 電話回線を利用するため音声がクリア
- 通話料100円につき楽天ポイントが1ポイント溜まる
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
- 通話料(国内)11円/30秒
特長
- 世界1億人へ無料通話が可能、それ以外への通話も月5.99ドルでかけ放題
- チャットやビデオ通話が可能でより深いコミュニケーションが可能
- マルチデバイス対応で端末間の同期が100%可能
プラン・価格
- 初期費用0ドル
- Viber Out(国際電話)5.99ドル/月額
特長
- VoIP電話で国内外との通話が業界トップクラスの安値
- インストールから利用開始まで簡単な2ステップで導入がスムーズ
- My 050の電話番号をそのままでビジネス用のBasixへ移行できる
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
- 通話料(国内、固定電話)8.79円/3分
特長
- 月額基本料0円ですぐに利用開始、通話料金を最大60%カット
- ノイズキャンセリングで運転中でもクリアな通話ができる
- 通話録音機能やプッシュ通知で利便性が高い
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
- 通話料8円/30秒
特長
- 050plus for Biz利用者どうしの通話料は24時間無料
- 個人用・法人用ともにフォーマット入力だけで利用開始できる
- チャット機能や留守番電話通知メールでコミュニケーションが円滑
プラン・価格
- 初期費用0円
- 月額費用300円/月額
特長
- 電話やビデオ、チャットのコミュニケーションが可能
- 通話分析機能で通話後に会話内容をメッセージで送信
- G suiteやOffice365などのビジネスツールと連携可能
プラン・価格
- 初期費用0円
- Standard800円/月額
特長
- 個人用のスマートフォンにインストールするだけで050番号を取得可能
- クラウド電話帳で顧客の個人情報を強固に保護
- 契約制限無し、申込みから最短5分でサービス開始可能
プラン・価格
- 初期費用330円/番号
- パーソナル550円/月額
特長
- 使いやすさを追求したUI設計で、誰でも簡単に操作できる
- クラウド型PBXなので、PBX装置の設置や配線工事は一切不要
- 独自の迷惑電話防止技術によって、無駄な電話対応の手間を徹底削減
プラン・価格
- 基本セット初期費用33,000円
- 基本セット利用料3,300円/月額
特長
- ODN IPフォンとの通話料も無料かつ固定電話でも3分8円
- 非通知・通知番号や天気予報番号への通話も可能
- 問題があった際にテクニカルサポートセンターにいつでも相談できる
プラン・価格
- 初期費用100,000円
- 月額費用30,000円/月額
特長
- 法人携帯貸与からの切替導入実績が数万社
- モバイルチョイス・アップゲートで端末にデータを残さない
- 利用制限機能により不正な使用をブロック
プラン・価格
- 初期費用・月額費用0円
- 通話料(携帯電話・固定電話・PHS)19.8円/1分
特長
- リモートワイプや遠隔操作によりモバイルデバイスを管理
- チャット機能や10名までの電話会議機能で情報共有をスムーズにする
- 公私で両用しているモバイルでも精算が簡単になる
プラン・価格
- 初期費用0円
- 月額費用(通常タイプ)500円/月額
特長
- 音声契約付きSIMなしでも電話機能を持つことができる
- 国外から国内への発信なら場所を問わず3分8.8円
- Web上に専用管理画面があり、履歴を閲覧できる
プラン・価格
- 初期費用0円
- 月額費用1,980円/月額
特長
- 国際電話の通話料金が1分5円〜という格安
- キーパッドへコピー&ペースト、電話帳の番号を一部置き換えが可能
- アプリが起動していなくても通知、端末本体からの着信で自動保留
プラン・価格
- 初期費用0円
- 月額費用280円/月額
IP電話アプリの選定ガイド
IP電話アプリとは
IP電話アプリは、インターネット回線(IP回線)を介して、PCやスマホで音声通信やデータの送受信を行うアプリケーションです。
IP電話アプリは、インターネット回線(IP回線)を介して、PCやスマホで音声通信やデータの送受信を行うアプリケーションです。
もともとIP電話アプリは、従来の電話回線に比べて基本料金や通話料が圧倒的に安く、音声以外のテキストチャットや画像・動画などのデータ送受信も同時に行えることから、利便的なコミュニケーションツールとして活用されていました。
通常、LINEのような電話番号不要の通話アプリは、ユーザー間の音声通話やテキストの送受信を無料で行えますが、一般電話との通話はできません。
しかし、IP電話には、固定電話や携帯電話・スマホで取得している既存の電話番号とは別に、IP専用番号(050番号)が付与されるため、一般電話にも通話の発信・受信が行えます。プロバイダの規約にもよりますが、IP電話同士は通話料が無料になることが多いです。
1つの端末で、電話番号とIP専用番号(050番号)の両方を利用できるため、2つの番号を私用とビジネス用で使い分けることによって、社内の通話料精算に要する業務負担を軽減することができます。
また、社員個人のスマホをビジネス用の携帯電話として使ってもらうことで、社用携帯のランニングコストを削減することができ、社員自身は、テレワークや在宅勤務中でもプライベートの番号を使うことなく顧客や取引先と連絡をとることが可能です。
顧客管理・営業に特化したIP電話アプリも
さらに近年は、音声データの文字起こし、マルチデバイスでのデータ管理や通話履歴や電話帳の同期、業務システムや営業ツールとの連携などさまざまな機能を搭載したIP電話アプリも開発されており、ビジネスシーンにおける活用の幅が広がってきています。
例えば、営業に特化したIP電話アプリ(クラウド型IP電話)では、音声録音や自動文字起こしといった業務効率化機能に加え、会話のラリー回数や被せ率、話速、沈黙回数など、成約や次のアポイント獲得に至るまでの指標を定量的に評価してくれる機能が備わっているほか、CRMとの連携により顧客情報がより洗練され、担当者間・部門間でのシームレスな情報共有も可能になります。
インサイドセールスでは、1日に数十件もの電話を行うこともありますが、IP回線であれば、固定電話や携帯電話で架電する場合と比べて、担当者1人あたりの通話料を大幅に抑えることができるでしょう。
IP電話アプリツールの導入・見直しポイント
IP電話は、インターネット回線を利用するため、利用場所の環境やデータの送受信状況の影響を受けて、音質が不安定になることがあります。
ひと昔前までは、IP電話に対して「安かろう悪かろう」のイメージがあり、050番号を使うことに抵抗のある企業も少なくありませんでした。
しかし、現在はネットワーク環境の改善やソフトウェアの開発が進み、国の機関や大企業でもIP電話を採用することが珍しくなくなってきています。
- 現在のIP電話は、ビジネスシーンにも十分対応できる音声品質を持っている。
- 音声以外のテキスト・画像・動画のデータの送受信も同時に行える。
- 高品質な音声よりも、音声のデータ化とその活用に期待できることが大きい。
以上の特性から、法人企業が積極的にIP電話アプリを導入するケースも増え始め、050番号に対する価値観が変化し始めているとも言えるでしょう。
IP電話アプリの導入や社内電話のコスト最適化を検討するにあたり、企業が見直すべきポイントは以下の通り。
- 社用携帯・社用スマホの配布、またはビジネス用の電話番号を要望する社員が増えてきた。
- テレワークや在宅勤務をする従業員が増え、通話請求業務が煩雑化している。
- 社用携帯や社用スマホを配布しているが、従業員によって使用頻度にバラつきがあり、ランニングコストを最適化できていない。
- 海外拠点とのやり取りや海外出張が多く、通話料の負担が大きい。
- 電話営業の通話記録が残らず、情報収集の抜け漏れや伝達ミスが発生しやすい。
- 社用携帯の利用で、いつ、誰に、どんな目的で発信したのかが不明瞭になっている。
- 通話記録の録音や文字起こしができず、マネージャーが電話をリアルタイムで聞いていなければ、問合せ対応の教育や商談のフィードバックを行うことができない。
IP電話アプリの導入効果
以下、固定電話や携帯電話のみを利用している、あるいはIP回線の利用が社内ネットワークのみに留まっている企業が、IP電話アプリを導入することで得られる効果をまとめます。
IP電話アプリの導入効果 | 理由:IP電話アプリができること |
コスト削減 | ・通常の電話サービスで消費していた月額基本料金や通話料が削減される。 ・個人のスマホをビジネス用に使用することで、社用携帯・社用スマホの新規購入が不要になる。 ・通話料請求の処理にかかっていた業務コストが削減される。 |
業務効率化 | ・通話履歴が残ることで社用携帯の不正利用を抑止できるため、管理者の負担が軽減される。 ・通話料請求のワークフローがなくなり、社内の通話料を一括管理できる。 ・音声通話以外にもテキストメッセージや画像・動画のデータ送受信ができ、組織内のコミュニケーションが円滑化することで、コア業務へのリソースが生まれる。 ・アプリ内で相手の連絡先を確認し、そのまますぐに発信することができる。 ・グループウェアとの連携により、社内のあらゆる情報を一元管理することができる。 |
営業活動の強化 | ・音声データの録音や自動テキスト化により、情報の抜け漏れを防ぎ、データ入力の手間を削減できる。 ・営業担当者自身が録音音声をふりかえり、課題や成果の再現性を見出せる。 ・AIによる会話分析により、成約率を高める施策を見出しやすい。 ・会話分析のデータを社内で蓄積・共有することで、オペレーター全体のスキルを底上げ均一化することができる。 ・CRM / SFAとの連携により、社内データが統合・整理され、顧客情報が精練されたものとなる。 |
IP電話アプリの機能
IP電話アプリは、社内のコミュニケーションツールとして活用できるほか、外部システムとの連携によって、情報共有や営業支援など活用の幅を拡張することができます。
ここでは、IP電話アプリの代表的な機能を紹介します。※ソフト種別や推奨環境と合わせて、製品の絞り込み検索をご活用ください。
通話の基本機能(サービスによって異なる)
- 留守番電話
- 着信転送
- 非通知設定
- 指定番号着信拒否
コミュニケーションツールとしての機能
- テキストメッセージ:音声通話をしながらテキストメッセージや画像ファイルの送受信が可能
- ビデオ通話:カメラ付きのPC、スマホであればビデオ通話が可能。
- グループチャット:複数人のグループを作成し、通話やテキストチャットができる。
- 電話帳:氏名、電話番号、メールアドレスなどの連絡先情報の作成・編集・検索ができる。
- PC/スマホ同期対応:電話帳や通話履歴、メッセージ記録などがPCとスマホで同期される。
営業活動を強化する機能
- CRM・SFA・MAツールとの連携:社内データを統合し、顧客データの精度や部門間の連携力を高める。
- 会話分析:話速、ラリー回数、沈黙回数、抑揚などを定量的に評価・フィードバックする。
- 通話録音:会話内容を全て録音・保存される。重要部分の抜粋・共有も可能。
- 自動文字起こし:会話内容を全てテキスト化(文字起こし)して保存できる。
- クリックコール:電話番号の入力が不要で、電話帳や顧客情報をクリックするだけで架電できる。
セキュリティに関する機能
- ユーザー管理:ワークフローシステムを使用する管理者・従業員の登録・削除を行う。
- デバイス制限:会社が許可した(管理下にある)デバイスのみ、ログインできる。
- ファイル暗号化:
- SSL・AES暗号化:ネットワーク上の通信データを暗号化し、悪意ある第三者による盗聴や情報の改ざんを防止する。
- アクセス権限:
- IPアドレス制限:ユーザーをIPアドレスで管理する。指定外のIPアドレスからのログインをブロックできる。
- ニ段階認証:ログイン時にID・パスワードだけでなく、登録した電話番号へ送信した確認コード入力などの本人確認要素を設定し、なりすましを防ぐ。
自社に最適なIP電話アプリを選び方
現在のIP電話アプリは、インターネット通信を利用した低価格なコミュニケーションツールとなるだけでなく、他の業務システムとの連携によってビジネスでの活用シーンを広げることができます。
IP電話アプリが持つ以下の特性を自社のどのような場面で活かしたいか、IP電話アプリによってカバーする業務範囲をどこまで拡張したいかによって、必要となる機能や各サービスに対する評価基準が変わってくるでしょう。
- 電話番号とIP専用番号(050番号)を1つの端末で使い分けることができる。
- 音声以外のテキスト・画像・動画のデータの送受信を同時に行える。
- 各種ビジネスツールとの連携により、情報共有の円滑化や業務の生産性向上を図ることができる。
以下、3ステップで自社のニーズに合ったIP電話アプリを選定することができます。
- IP電話アプリの導入目的・自社の課題を明確にする
- 選定ポイントを押さえてIP電話アプリを絞り込む
- トライアルを活用し、IP電話アプリを1つ選定する
ステップ1. IP電話アプリの導入目的・自社の課題を明確にする
まず、自社がIP電話アプリに何を求めているのか、解決したい業務課題は何かを明確にし、必要となる機能やサービスの要件を洗い出します。
例えば、「社内の通話料のコストカットをしたい」場合、従業員が増えるたびに新しい社用携帯を購入していて端末代と基本料金が増加する一方なのか、海外スタッフと頻繁に通話をする従業員によって通話料の負担が大きくなっているのか、その原因によって必要なサービス内容や適切な料金形態は異なるでしょう。
「自社に必要なもの」を提供できるサービスを選ぶためにも、導入目的と自社課題は最初にしっかりと把握しておきましょう。
ステップ2. 選定ポイントを押さえてIP電話アプリを絞り込む
IP電話アプリを選定する際に、最も重要なのは「導入目的を満たす製品であるかどうか」ですが、そのほかにも仕様やサポート体制など、いくつか注意するポイントがあります。
以下は、IP電話アプリの選定時にチェックしておくべきポイントです。
- 料金形態は月額料金制か時間課金制か。
- 専用アプリをインストールする予定のスマホ機種の動作保証はされているか。
- IP専用番号(050番号)を取得できるか。ユーザーごとに付与されるか。
- CRM/SFA、グループウェアなど現在使用中もしくは使用予定の外部システムとの連携が可能か。
- アプリの使い方のレクチャーはしてもらえるか。
- 通話品質に問題はないか。導入前にチェックすることは可能か。
- セキュリティ対策は自社の規定を満たしているか。
- 導入前、無料版やトライアル期間の利用が可能か。
- 導入時、機能のカスタマイズや提案をしてもらえるか。
- 導入後に受けられるサポートの範囲や経費は適切か。
ステップ3. トライアル運用で最終決定
IP電話アプリを音声通話以外の用途で利用する場合(ビデオ通話やグループチャットの機能、営業ツールやグループウェアとの連携)は、検討中のIP電話アプリを自社で運用していくことができるか、本契約の前に、トライアル運用を行なっておくことを強くお勧めします。
PCとスマホアプリを利用する場合は、それぞれの見やすさ・使いやすさといった操作性は入念にチェックしておきましょう。
稟議書に入れておきたい提案ポイント
- 一般のネット回線を利用でき、電話加入権が不要なため、固定回線よりも月々の電話料金を安く抑えられる。
- 音声の他にもテキスト・画像・動画も同時に送受信できる。
- 専用機器が不要で、PCやスマホがあればすぐに導入できる。
IP電話は、普及当時は通信品質も不安定だったこともあり、企業イメージとして安価な050番号を持つことに抵抗がある企業も珍しくありませんでしたが、ネットインフラの発展と整備が進むにつれ、現在はIP電話の品質は格段に上がっています。
IP電話アプリの導入により、社用携帯・社用スマホの維持費や通話料金を削減できるだけでなく、コミュニケーションツールとして、営業ツールとしてなど、ビジネスシーンでの活用の幅も広がることで、より効率良く、より生産性高く業務を進めることができるでしょう。