EFOとは?売上に直結する改善施策7選と成果を上げる考え方

EFO(入力フォームの最適化)は、CVに直結する重要な取り組みです。EFOを実行するには、ユーザー目線に立って、使いやすい入力フォームとはどのようなものかを分析し、改善することが欠かせません。

本記事では、EFOを実施するための対策や支援ツールを紹介します。本記事を参考に、入力フォームを改善し、CVを向上させましょう。

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EFOとは?(入力フォーム最適化)

EFOとは「Entry Form Optimization」の略で、日本語では「入力フォーム最適化」を意味します。つまりEFOとは、入力フォームに付随する各種の問題点を発見して、ユーザーがより使いやすいように整備し、入力完了率を高めるための取り組みです。

EFOは売上やコンバージョンの改善に直結する重要な施策

会員登録・商品購入・問い合わせの発生をCVと設定する機会は多いでしょう。そのため、「どのくらいのアクセスユーザーが、そうした各種申し込みフォームへ入力を行うか」は、企業の業績に直結します。

前提として、入力フォームにアクセスするユーザーは、購入や問い合わせなどのCV(コンバージョン)直前にまで至った顧客です。つまりEFOは、もっとも商品購入やCVに近いユーザーに対するアプローチであると言えます。

逆にEFOが行われておらず、フォームが使いにくかったり見づらかったりすれば、モチベーションの高いユーザーでも入力を断念してしまうかもしれません。一般に「何も対策がなされていないフォームでは、ユーザーの約7割が途中離脱してしまう」に言われています。

入力フォームで途中離脱が発生する要因

入力フォームでユーザーが途中離脱してしまう要因としては次のことが考えられます。自社のフォームに該当する要素がないか確認してみましょう。

(1) 入力項目が多すぎる

多すぎる入力項目は、ユーザーの途中離脱を誘う最大の要因です。企業としてはユーザーのさまざまな情報が欲しくなるところですが、必須項目はできるだけ少なくし、可能な限りユーザーの負担を軽くしましょう。

(2) 使いづらい・見づらい

入力フォームが使いにくかったり、見にくかったりすることもユーザーの途中離脱を招く要因です。レイアウトが煩雑だと、ユーザーが視線をあちこちに動かさねばならず、ストレス感じてしまいます。

(3) 入力のやり直しが何度も発生する

何度もエラーが発生し、再入力が頻繁に求められることも、ユーザーのモチベーションを挫く原因です。特に「エラー原因や、その対処方法がわからない」といったケースが発生すると、ユーザーは大きなストレスを感じ、高い確率で入力を断念してしまいます。

フォーム離脱を防止するための7つのEFO施策

離脱のきっかけとなる入力ストレスや手続きを進める上での懸念をユーザーから取り除き、フォーム離脱率を低減するために有効な7つのポイントを解説します。

  1. ​​不要な入力項目を減らす
  2. 必須項目は印でなく「必須」と明記する
  3. 入力例を示す
  4. 未入力項目や入力ミスはエラーメッセージを表示する
  5. バナーや他ページへのリンクを設けない
  6. 送信ボタンの文言は具体化する
  7. スマホユーザー向けのレイアウトや入力システムを準備する

EFO施策のポイントは自社のユーザーに最適化すること

一般的に効果があると思われている施策も、あくまで事例に過ぎません。たとえばサービス申し込み時に、「細かに条件を指定できること」がユーザーにとって便利な場合、「入力項目をできるだけ減らす」という施策を闇雲に実施しても効果が半減してしまいます。

以下、自社顧客・ユーザーに最適化したEFOを実施するために大切なポイントを解説します。

1. EFOの施策開始直後はログ取得に集中する

入力フォームを自社ユーザーに最適化するには、まずはそのための参考資料となるログを収集する必要があります。このログを通して、たとえば、「フォームのどの箇所でユーザーが離脱しているか」「自社ユーザーにとって入力ハードルの高い項目がないか」「エラーが発生しやすい項目はどれで、エラー原因は何か」などを分析します。

これらの計測と妥当な分析結果を得るには、「一定の期間」と「ユーザー数」が必要です。したがって、EFOの施策開始直後は、仕様を頻繁に変えることは避けてログ取得に集中し、まずは適正なデータ回収を行いましょう。

2. 個々のユーザーに入力フォームをパーソナライズする

​​Webサイトにはさまざまなユーザーが訪問します。そのため、各ユーザーが入力フォームを利用する目的・背景、使用デバイス、そして利用頻度などは異なります。したがって、入力フォームを使いやすくするには、画一的な仕方にこだわらず、「個々のユーザーに合わせて入力フォームをパーソナライズすること」が重要です。

具体的には、「PCとスマートフォンとで入力フォームを使い分ける」「2回目以降の問い合わせや決済では、以前に利用した入力項目を一部省略する」などの施策が考えられます。こうしたパーソナライズされたフォームをユーザーへ提供するには、MAやCRMツールの顧客データをフォームに連動させることで実現します。

EFOを実施できるツール

EFOを実施するためには、入力フォームを細かにカスタマイズしなければなりません。入力フォームの作成やシステム構築を行うノウハウがない場合は、ITツールの活用がおすすめです。

1. EFOツール|入力フォームからのコンバージョン最大化に特化したツール

EFOには、専用の支援ツールが存在します。この支援ツールは「EFOツール」と一般に呼ばれており、ユーザーの入力を支援する機能のほか、フォームを作成するためのデザインテンプレートやレイアウトも豊富に搭載されています。

製品によっては「ログ取得・離脱の要因分析・改善提案のレポート・コンサルティングサービス」などまで提供されている場合もあります。このように、入力完了率の最大化に特化したツールの選定と導入は、EFO施策を考える際に第一に検討すべきことです。

2. MAツール|行動履歴のトラッキングによってリード獲得後の個別アプローチを実現

MAツールも、EFOに活用できるITツールです。MAツールは、マーケティングに関わる多様な業務を自動化したり、支援したりすることを目的としたものであるため、EFOに特化しているわけではありません。そのため、EFOツールと比べると、使いづらい面もあるでしょう。

しかし多くのMAツールは、リード管理機能と連動した高機能なフォーム作成機能を搭載しています。具体的には、アクセスユーザーの過去の行動履歴(Webサイトの訪問回数や閲覧ページ)や接触履歴(イベント参加やメルマガ開封率)を参照し、そのユーザーにとって最適な入力フォームを提案することが可能です。たとえば、すでに自社側のリストに登録されている顧客に対しては、「個人情報の入力項目をメールアドレスのみにする」など、高度なパーソナライズを実現します。

こうした連動機能を活かし、ホットリードからの問い合わせを、少しでもスムーズに受けられる体制を整えることが重要です。MAツールなら、「アクセスユーザーが、自社のホットリードに当たるか」を適切に判定できるため、入力フォーム対策を含めた、最適なアプローチにつなげていけます。こうした体制を自社内に整備しておくことで、商談から成約まで滞りなく運んでいける可能性が大きく高まります。

特に「問い合わせ・資料ダウンロード・セミナー申し込み」など、リード獲得を目的とした各種フォームの作成に、MAツールの利用をぜひ検討してみてください。

まとめ

EFOを実現するためには、入力項目を減らしたり、見やすいレイアウトにしたりするなど、ユーザーの使いやすさや負担に配慮したフォームづくりが必要です。ただし、どのようなフォームが最適かは、企業ごと・ユーザーごとに異なるため、EFOはそれぞれの特性に合わせて実施せねばなりません。また、EFOを実施する際には、EFOツールやMAツールなどのITツールの活用も重要です。

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