企業データベースは、企業の経営状況やビジネスに関する情報を網羅的に掲載した企業・経済情報プラットフォームです。目的に沿った情報収集やリサーチの時間を大幅に短縮でき、市場調査や競合分析のほか、そのデータはさまざまな事業活動で活用されています。
- 市場規模や業界トレンドのリサーチ
- 新規開拓に向けた企業リストの作成
- 技術情報や特許動向の調査
- M&Aや事業継承の企画・実行
- IR情報の整理・投資家への情報提供
以下、企業データベースについて、それぞれの特徴や料金プランを紹介します。サービスの選定に際して、導入メリットや選び方などの詳細を確認したい方は、選定ガイドをご参照ください。
本記事では、企業データベースについて、その役割や導入メリット、サービスの選び方を解説しています。
企業データベースとは
企業データベースは、会社情報、売上高など、企業の経営状況に関する情報を網羅的に掲載した情報プラットフォームです。検索や絞り込み機能を使って、目的に沿った情報収集を素早く行います。
- 会社情報(社名・所在地・従業員数など)
- 財務諸表
- 上場区分
- 業績推移
- IRデータ
- 投資家情報
- 業界ニュース
- 統計レポート
登録されている企業情報やビジネス情報は、新規開拓の営業リスト作成や成約確度の高い優良顧客企業のピックアップ、市場規模や業界トレンドの把握など、さまざまな事業活動で活用されています。
企業データベースの導入メリット
企業データベースを利用するメリットは以下の3点です。
- 情報収集の効率化
- 意思決定のスピードアップ
- 営業・マーケティング活動のコスト削減
1. 情報収集の効率化
どの企業データベースにも共通する一番の活用メリットは、情報の質を担保しながら情報収集にかかる時間を大幅に削減できることです。
経営企画や新規事業開発、顧客分析や競合分析、業界トレンドの把握など、いかなる目的においても情報収集は避けて通れません。意思決定に活用する質の高い情報は、顧問や業界アナリストなどへのヒアリングや統計データの購入でも取得できますが、基本的にはインターネット上の検索に頼ることが多いのではないでしょうか。
各担当者がインターネットで情報収集を行う場合、リーチできる情報にも作業リソースにも限りがあります。たとえ一社でも情報が一か所にまとまっているわけでなく、取得したい情報に対して都度検索をかけ直して転記し、そのあと情報整理をしなければなりません。
企業データベースでは、膨大な情報を網羅しつつも、適切に分類・整理された情報がわかりやすくまとまっているため、欲しい情報に素早くアクセスできます。企業名やキーワード検索を活用して必要な情報をピンポイントで取得することも、市場環境や業界トレンドを広くインプットすることも可能です。
情報収集にかける時間を大幅に削減することで、その先のデータ分析や戦略立案など、思考を必要とする生産的な業務に時間を費やすことができ、業務効率の大幅改善が見込めるでしょう。
2. 意思決定のスピードアップ
上層部へのリサーチ結果報告や企画提案、投資家への情報提供など、レポートが必要とされる場面は多々ありますが、その度に綺麗な分析資料を作成することに時間をかけていては、意思決定も滞ってしまいます。
企業データベースで抽出した情報は、グラフやチャートなどのわかりやすい形で可視化することが可能です。レポートの閲覧・出力も容易に行えるため、その時間を短縮した分、本質的な意思決定に集中することができます。
また、多くはクラウド型サービスであるため、場所や環境に依存することなくデータベースにアクセスでき、会議中にその場で取得したデータを参照にしながら即時に意思決定を下すといったことも可能です。
3. 営業・マーケティング活動のコスト削減
企業データベースでは、あらゆる条件で検索や絞り込みをかけることによって、数百万社以上ある企業から精度の高い企業リスト(営業リスト)を作成できます。
たとえば、「ECサイト分析ツールの導入を検討してくれそうな企業」にアプローチをかけたい場合、そのターゲット設計に合わせて [東日本 × アパレル業界 × 企業規模100~300人] のような検索条件で対象の企業を抽出します。データベースの充実度はサービスによって異なりますが、以下のような細かい絞り込みも可能です。
- 自社ECサイトを保有している企業
- 直近でデジタルマーケティング系の展示会に参加経験がある企業
- 競合ツールを導入している企業
- 広告費が上昇傾向にある企業
自社にとって価値の高い企業を素早く的確に抽出できるため、アプロ―チの案件化率や商談の成約率も上がり、営業部門のリソースを最適化を図ることができるでしょう。
このリスト作成を人手で行う場合、まず企業のコーポレートサイトから事業概要や実績を確認し、情報が不足している場合は競合企業を探し出して調査を行います。また上場企業であればIR情報なども必要です。この時点で情報収集源が担当者の経験や感覚に偏ったものになりやすく、また作業リソースの観点でも全ての企業を網羅するのは難しいでしょう。
情報収集だけでも大変ですが、そこから整理・分析をしてやっと営業リストができあがります。これだけの手間をかけておきながら、実際に企業にアプローチをかけても「良い返事がもらえなかった」「話を聞いてもらえなかった」ということも少なくありません。
この点、企業データベースでは、顧客のシナリオ設計ができていれば、取りこぼしを極力抑えた膨大な企業データと細かい条件設定によって、成約確度の高い優良顧客企業リストを作成可能です。これまで情報収集や分析を行なっていたマーケティング部門の負担を軽減するとともに、戦略立案やシナリオ設計に人材や資金を集中して投下することができるようになります。
企業データベースの選び方・比較ポイント
企業データベースにはさまざまな活用方法があります。ただし、サービスによって強みや注力機能、得意とする領域が異なるため、まずは導入目的を明確にしておくことが重要です。
その目的に応じて下記の比較ポイントを検討していきましょう。
- 企業データの件数と登録情報
- 検索・絞り込みの条件設定
- 企業データベースの更新頻度
- マーケティングツールとの連携
1. 企業データの件数と登録情報
どれほどの企業データを保有しているかは、データベースを選ぶ際の重要なポイントです。中には、国内企業100万社以上のデータを保有しているサービスもあります。個人経営を除く日本の企業数はおよそ200万社程度ですので、保有件数が100万社であれば国内企業の約半数をカバーしていることになります。
各サービスの保有データ件数は公式サイトで確認することができますが、国内全ての企業がデータ抽出の対象ではないため、100万件を下回れば少ないというわけではありません。
また、ひと口に企業情報と言っても、データベースに収録されている情報の種類や粒度は、サービスによってまちまちです。会社情報、財務諸表、IRデータ、株価推移のほか、業界ニュースや統計レポートなどをカバーしていることが一般的ですが、アナリストによる調査レポートやトレンド分析など、独自のコンテンツを展開しているサービスもあります。
デモ版を無料公開やトライアル期間を準備しているサービスもあるため、実際に検索してみるなどして自社が目的としている企業データが十分に含まれているかどうか、事前に確かめておくと良いでしょう。
2. 検索・絞り込みの条件設定
企業データベースはさまざまな条件で企業やビジネス情報の絞り込みができます。欲しい情報にすぐにたどり着けるか、また企業を細かくセグメント分けできるかは、設定できる検索条件によって左右されるでしょう。
多くは下記のような検索条件が準備されています。
- 業種(大分類・中分類)
- 企業規模(従業員数)
- 上場・未上場
- 売上規模
- エリア
- フリーワード検索
さらに、業種や製品によって細かい指標やタグが設定されているサービスもありますが、ベンダー独自の項目となっているため、ここの検索性が自社の目的に合っているかどうかが比較のポイントとなるでしょう。
3. 企業データベースの更新頻度
企業情報の変化やビジネスの移り変わりは想像以上に早いものです。何百万件の企業情報が掲載されていても、リアルタイムで活用できない古い情報が混在していてはリサーチの意味がありません。
全ての情報が日々更新されるのは難しいかもしれませんが、できる限り常に最新情報が得られるよう、少なくとも週に1度はデータベースの更新があるものを選びたいところです。
また、各サービスにおける業界アナリストやコンサルタント、技術者、といった企業やマーケット情報の収集・分析を行う専門家の在籍人数も、情報の質や更新頻度の信頼性をはかる基準となるでしょう。
4. マーケティングツールとの連携
企業データベースを他のマーケティングツールと連携させ、データの連携や同期を行うことで、営業・マーケティング活動をさらに効率化できます。
たとえば、企業データベースで作成した営業リストをCRM / SFAツールに同期したり、MAツールに組み込んで最適なタイミングでメール配信を行ったりといったことが可能です。
企業データベースからCSVデータをダウンロードして、他のツールにインポートすることでもデータ連携自体は可能ですが、連携自体が手作業になってしまいます。データ連携の頻度によってはAPI連携ができるものが望ましいです。