「Sourcepointの基本情報やスペックはわかったけれど、もっとわかりやすい評価が知りたい」と思っていないでしょうか。Sourcepointは、Webサイトだけでなくアプリ、AMP(Accelerated Mobile Pages)、コネクテッドTVなどさまざまな環境で導入できる同意管理プラットフォーム(CMP)です。GDPR(EU一般データ保護規則)、CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などのグローバル基準の法律に完全対応しており、日本国内だけではなく海外でも活用できます。
同意管理プラットフォームはまだまだ国内での認知度が低い一方、プライバシー保護に対する法規制が進んでおり、企業はユーザーへの適切な同意取得やデータ保護に対応していく必要に迫られています。
同意管理プラットフォームはまだまだ国内での認知度が低い一方、プライバシー保護に対する法規制が進んでおり、企業はユーザーへの適切な同意取得やデータ保護に対応していく必要に迫られています。
本章では、同意管理プラットフォーム「Sourcepoint」についてもっと分かりやすく知りたい、検討するための情報が欲しい、という方のために、同サービスの特長・評判をミナオシ編集部が本音で解説します。
1分でわかるSourcepointとは
Sourcepointは英国・ドイツ・フランス・米国で高い市場シェアを持っている同意管理プラットフォームです。デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社と提携し、広告主や媒体社、事業主へのサービス提供を行っています。顧客ID単位での同意管理も可能であるため、Webサイト、アプリ、AMPなどの複数環境を横断しても、同意ステータスの維持が可能です。
Sourcepointの機能・サービス面での強みは以下の通りです。
- グローバル基準の法律に幅広く対応
- Web面以外にアプリ、AMP(Accelerated Mobile Pages)、CTV(Connected TV)等の様々な環境形態に実装可能
- IAB準拠ベンダーであれば、Sourcepointにサイト内のベンダーを自動登録可能
- 顧客IDベースでの同意ステータスの管理ができる
また本記事で解説するSourcepointのメリットや改善して欲しいポイント、このような企業におすすめというポイントは以下の通りです。
- 外国籍ユーザーのサイト訪問経路が辿れる
- デザイン面の見やすさ・分かりやすさ
- 公式サイトやツールの言語を英語に加え日本語を追加して欲しい
- 他の同意管理プラットフォームを利用しているものの、取得したデータを上手く利用できていない方
- 海外からの流入が多いサイト運営者
Sourcepointの仕組み・利用イメージ
Sourcepointを実際に利用するイメージや、どのような仕組みのサービスかを見てみましょう。
まず、Sourcepointの管理画面は下記のようになっています。
ユーザーがウェブサイトに訪問した際、同意バナー上でCookie取得と利用の同意を行います。情報取得に同意されるとSourcepointに情報が蓄積され、取得した情報は、ダッシュボードによって一つの画面にまとめられます。
Sourcepointの同意バナー上で同意・拒否された内容をもとに、同意が得られたタグのみが発火し、情報が取得される仕組みです。
また、日本個人情報保護法をはじめとした各国法規制に対応していることで、サイト訪問者の国に応じて、各国の法律向けにカスタマイズされたポップアップを表示することが可能です。
Sourcepointの機能一覧
本章では、Sourcepointの主な機能やスペックを一覧でご紹介します。
主な機能やスペック | できること |
グローバルデータプライバシーコンプライアンス | プライバシー規制 (GDPR、ePrivacy、CCPA) およびTCF 2.0のサポート |
レポートとA/Bテスト | レポートから環境全体のパフォーマンスを視覚化し、同意率を最適化 |
カスタムユーザージャーニー | カスタムフローを構築して、さまざまなプラットフォームでメッセージシナリオをテスト |
ブランドメッセージに合ったクリエイティブ | WYSIWG形式のテンプレートか、カスタムCSSで設計できる |
クロス環境の互換性 | 統合された SDK からアプリ内環境向けのソリューションを簡単にデプロイできます。市場で最も広い OTT/CTV プラットフォーム カバレッジを活用します。 |
ベンダーコンプライアンスの自動化 | 当社のページ スキャン機能は、プロパティを監視して、ベンダー リストを自動的に更新するのに役立ちます。 |
消費者同意履歴 | 法的根拠およびベンダーごとに、各ユーザーの同意設定の詳細な記録に準拠するための監査証跡を維持します。 |
大規模なキャンペーン管理 | プロパティをグループ化し、メッセージング シナリオを複製して、地域、グローバル、プロパティ固有、またはパブリッシャー ファミリーの同意レベルでキャンペーンを実装します。 |
認証された同意 | デバイス間で摩擦のないユーザー エクスペリエンスを実現するために、永続的な同意を収集します。 |
プランが単一であるため、ツールにありがちな「最小プランだとこの機能が使えない」などといったギャップが生まれません。どのプランにするべきか悩まずに済む一方、まずは予算や機能を抑えてツールを導入したいという場合は割高に感じるかもしれません。
実際に利用したユーザーの口コミで読み解く、Sourcepointのメリット・改善して欲しいポイント
Sourcepointの製品の特長や口コミを調査・分析したところ、次のようなメリットや改善して欲しいポイントが見えてきました。
- メリット:外国籍ユーザーのサイト訪問経路が辿れる
- デザイン面の見やすさ・分かりやすさ
- 公式サイトやツールの言語を英語に加え日本語を追加して欲しい
メリット:外国籍ユーザーのサイト訪問経路が辿れる
Sourcepointのメリットは、外国籍ユーザーのサイト訪問経路が辿れることです。実際に利用ユーザーからもこのような声が上がっています。
- 海外からのアクセスも流入経路が辿れるようになった
- データを利用して、ユーザー層の把握ができた
という主旨のコメントが見られました。
Sourcepointはアメリカ製のCMPツールということもあり、国産のCMPツールよりも対応しているデータ保護法が多くなっています。Sourcepointでは各国のデータ保護法に5つ以上対応しています。
- 日本個人情報保護法
- 英国e-プライバシー指令
- カリフォルニア州CCPA
- 欧州GDPR
- その他データ保護法(タイPDPAなど)
これにより、海外ユーザーも訪問するサイトでも、マーケティング活動にデータを利用できます。
改善して欲しいポイント1:UIの見やすさ・分かりやすさ
一つ目は、UIの見やすさ・分かりやすさです。実際に利用ユーザーからもこのような声が上がっています。
- CMPツールを使ったことのある担当者でないと、運用が難しいUI設計である
- ヘルプ機能が充実していると良い
という主旨のコメントが見られました。
改善して欲しいポイント2:公式サイトやツールの言語を英語に加え日本語を追加して欲しい
二つ目は、サイトやツールの言語が英語のみであり、日本語がない点です。
これは実際にミナオシ編集部がSourcepointについて調べていた際、日本語で書かれた商品紹介ページや使い方ガイドが見つかりませんでした。海外ツールであるため、まだ日本語ページが作られておらず、サポートが十分に受けられない可能性があります。
英語力に富む人材が担当しないと、利用は苦戦するかもしれませんが、CMPツールとしては非常に優秀であるため、今後これらが改善されることでより使い勝手はよくなることでしょう。
Sourcepointとよく比較される類似サービス
ここまでSourcepointの機能やメリットや改善して欲しいポイントを見てきましたが、同意管理プラットフォームはSourcepointだけでなく、各社から提供されています。
では、それぞれのツールにどのような違いがあるのでしょうか。Trust 360とよく比較されるサービスの特長と費用、基本的な機能を比較してみました。
生産国 | 初期費用 | 月額料金 | 基本的な機能 | |
Sourcepoint | アメリカ | 問い合わせ | 問い合わせ | ・同意設定ページ管理 ・同意記録管理 ・GDPR対応 ・CCPA対応 ・個人情報保護法対応 ・サイトスキャンで各国別ポリシー自動生成 ・CRM連携 ・API連携 |
Trust 360 | 日本 | 10万円 | 50,000円~ | ・同意設定ページ管理 ・同意記録管理 ・GDPR対応 ・CCPA対応 ・個人情報保護法対応 ・レスポンシブ対応 ・サイトスキャンで各国別ポリシー自動生成 ・CRM連携 ・API連携 |
webtru | 日本 | 無料 | 0円 5,500円~ 11,000円~ | ・同意設定ページ管理 ・同意記録管理 ・GDPR対応 ・CCPA対応 ・個人情報保護法対応 ・CRM連携 ・API連携 |
dooi | 日本 | 問い合わせ | 問い合わせ | ・同意設定ページ管理 ・同意記録管理 ・個人情報保護法対応 ・API連携 |
OneTrust | アメリカ | 無料 | 57,600円/年額 | ・同意設定ページ管理 ・同意記録管理 ・GDPR対応 ・CCPA対応 ・個人情報保護法対応 ・レスポンシブ対応 ・サイトスキャンで各国別ポリシー自動生成 |
料金、基本的な機能を比較したところ、基本的な同意管理プラットフォームとして欲しい機能がそろっているツールは、Trust 360だけでした。
次いで基本的な機能が充実しているSourcepointとの違いは、レスポンシブ対応ができるかどうかです。レスポンシブ対応の必要性がなく、Trust 360ではコストが高いと感じた場合は、Sourcepointに見積もりを問い合わせてみるのもいいでしょう。
また、CRMやAPI連携を視野に入れていない場合は、初期費用が無料で月額コストの低いOneTrustやwebtruもおすすめです。
Sourcepointの料金・費用
Sourcepointの料金プランは公式サイトなどに掲載されておらず、直接問い合わせる必要があります。
- 初期費用:要問い合わせ
- 月額費用:要問い合わせ
Sourcepoint導入の流れ
Sourcepointの導入の流れは以下8ステップになります。
- 対象ドメイン(サイト)の洗い出し
- 対象ドメイン内のタグ整理
- 見積もり・申込
- タグ一覧表の作成
- ポップアップデザイン・配信設計の設定
- タグの発行・引き渡し
- HTMLへの実装
- テスト・検証
代理店は日本ベンダーになるため、導入に際しては日本企業とのやりとりになります。
まとめ|Sourcepointの強みは、海外ユーザーの情報も取得できること
Sourcepointの機能やメリット・改善して欲しいポイント、料金プランについて解説しました。改めて本記事の結論をまとめてみましょう。
- 外国籍ユーザーのサイト訪問経路が辿れる
- デザイン面の見やすさ・分かりやすさ
- 公式サイトやツールの言語を英語に加え日本語を追加して欲しい
- 他の同意管理プラットフォームを利用しているものの、取得したデータを上手く利用できていない方
- 海外からの流入が多いサイト運営者
Sourcepointを含む同意管理プラットフォームを検討する際に、お役立てください。