電話会議システムは、音声通話のできる通信回線と端末を使用して、安定した通信環境下で通話ができる音声会議システムです。以下のような、情報共有や音声会議に関する課題を解消できます。
- テレビ会議システムが使える会議室は、いつも数週間先まで予約が埋まっている。
- 専用機器だけでなく、スマホや携帯電話からも音声会議を開催できるようにしたい。
- 電話会議中にマイクから遠い人の声があまり聞こえず、スピーカーの音量を上げると、ノイズやハウリングが起こる。
以下、電話会議システムについて、それぞれの特長や料金プランを紹介します。選定に際して、基本的なサービス内容やツールの機能、導入メリット、選び方などの詳細を確認したい方は、選定ガイドをご参考ください。
電話会議システムは、電話回線と音声通話のできる端末を利用して、複数拠点間で音声会議を行うシステムです。その圧倒的な通信の安定性、導入と運用の手軽さ、利用可能なエリアの広さを活かし、Web会議やテレビ会議システムではカバーしきれない用途やニーズに応え続けています。
また現在の電話会議システムは、アナログ回線とIP回線(インターネット回線)の混合通信も可能です。自身の端末と何らかの通信環境があれば、いつでも音声会議ができるこのシステムは、スキマ時間の活用が重視される多忙なビジネスシーンにマッチしているとも言えます。
本記事では、最新の電話会議システムについて、その特性や導入メリットから、接続方式別の利用方法までわかりやすく解説しています。また、電話会議システムの機器やサービスの選び方や比較のポイントも紹介していますので、ぜひご参照ください。
電話会議システムとは
電話会議システムとは、固定電話・スマホなど音声通話のできるデバイスと電話回線を利用して、音声のみで遠隔会議を行うシステムです。既に整備された電話回線に専用機器を接続するだけで会議が始められるため、Web会議やテレビ会議システムのような事前の通信環境構築が不要で、手軽にかつ比較的安価に導入できます。
近年は、アナログ回線とIPネットワークのデュアル接続、スマホとのBluetooth接続、PCとの連携機能を搭載した製品も出てきており、単なる電話回線を利用した複数拠点間の会議以外にも活用の幅は広がっています。
もともと、遠隔会議の手段として使われてきた電話会議の 「音声品質と安定性の高さ」 はそのままに、さまざまなデバイスや会議環境、活用シーンに最適化されたものが、現代の電話会議システムのあり方と言えるでしょう。
電話会議システムの利用シーン
電話会議システムの活用が想定されるシーンは以下のようなものがあります。
- 定例会議
- 緊急時の連絡
- 海外拠点とのミーティング
- Web会議システムとの連携による音質強化
上記のように、電話会議システムは主に「即効性」と「安定性」が求められる場面で活躍します。
電話会議システムは、あらかじめ設備されている電話回線を使った通信を行うため、音声が途切れることはなく、安定した通話が可能です。
たとえば、クリアな音質が求められる海外拠点とのコミュニケーションはストレスなく行うことができ、災害時の安否確認も「ネットがつながらない」という状況を回避しつつすぐにとることができます。
また、ZOOMをはじめとしたWeb会議システムと連携することができる電話会議システムもあり、映像はWeb会議システムで流し、音声は電話会議システムを利用してクリアな音質を保つ、というような使い方も可能です。
テレビ会議システムとビデオ会議システムとの違い
遠隔で会議を行うためのシステムとして「Web会議システム」と「テレビ会議システム」があります。
3つとも、音声や映像(ビデオ)を送受信して、遠隔拠点の相手とリアルタイムでのコミュニケーションを可能にするツールですが、主な違いは「接続方法」と「専用機器の有無」にあります。
Web会議システムはインターネット上のサーバーを介して個々の相手端末と音声・映像のデータの送受信を行います。そのため、カメラとマイク、インターネット環境があれば場所を選ばず利用できますが、通信環境が良くない場合、ラグや音声の途切れが発生する可能性があります。
一方で、テレビ会議システムは専用の回線を利用して通信を行うため、場所は固定されますが、安定した通信によりクリアな音声と映像が担保されています。
電話会議システムは電話回線を利用した音声通話を行うため、こちらも音声の途切れを心配する必要はありません。また、電話会議システムは電話回線があれば利用ができるため、携帯電話やスマートフォンからの利用も可能です。
費用に関しては、Web会議システムと電話会議システムが新たに設備を準備する必要がないため、比較的コストが低く、テレビ会議システムは専用機器を用意する分、他の2つのシステムに比べて費用が高いと言えます。
| 比較項目 | 電話会議システム | Web会議システム | テレビ会議システム |
| 費用 | 比較的低コスト。基本的に使った分だけ料金が発生する従量課金制。 | 比較的低コスト。マイクとカメラを搭載したPCがあれば利用が可能。有料のものと無料のものがある。 | 比較的高コスト。初期費用や専用機材、メンテナンス費用がかかる。 |
| 導入方法 | ・会議拠点ごとに専用機器を設置 | ・ソフトやアプリをダウンロード ・Webで利用 | ・会議拠点ごとに専用機器を設置 |
| 利用場所 | ・専用機器を設置した会場のみ | ・インターネットが使える環境 | ・専用機器を設置した会場のみ |
| 通信可能人数 | ・大規模な会議も対応可能 | ・2人〜少人数の会議向き | ・大規模な会議も対応可能 |
| 接続方法 | ・電話回線 | ・インターネット接続 | ・専用回線 |
| 機能 | ・音声による会議 | ・映像、音声による会議 ・資料共有やチャットも可能 | ・映像、音声による会議 |
| 必要機材 | ・専用機器(マイクは専用機器に搭載) ・電話回線 | ・カメラとマイクを搭載したPCまたはスマホ ・インターネット回線 | ・カメラ、マイクなどの専用機器 ・専用回線 |
| メンテナンス | ・なし | ・自分でアップデート | ・外部に依頼 |
| 特長(強み) | ・高音質 ・通信が安定している | ・どこからでも会議できる ・コストを抑えられる ・導入しやすい | ・高画像、高音質 ・通信が安定している |
電話会議システムを導入するメリット
電話会議システムの特長は、「安定した通信品質で音声会議を行えること」です。電話が使えるところであれば、世界中のどこからでもシステムに接続できます。
この特性により、電話会議システムの導入企業が期待できるメリットは以下の通りです。
- 導入コストが安く、すぐに利用開始ができる
- 情報共有や意思決定のスピードが上がる
- 緊急時の連絡手段としても活用できる
遠隔会議ツールとしてだけでなく、普段のコミュニケーションや連絡手段としても活用できることから、汎用性の高い画期的なサービスとして古くから現代まで利用され続けています。
1. 導入コストが安く、すぐに利用開始できる
電話会議システムでは、既に世界中で整備されている電話回線を利用するため、テレビ会議システムのような回線工事は不要です。社内の固定電話、もしくは社員が持つスマホや携帯電話を利用すれば良いので初期コストはかかりません。
また、仮に高品質なマイク・スピーカー付きの専用機材を数台使用するにしても、遠隔会議システムの中では初期費用は比較的安価です。
2. 情報共有や意思決定のスピードが上がる
電話会議システムは、リアルタイム性の高い情報共有ツールにもなります。音声の途切れやノイズのない安定した通話環境下で、国内外の複数拠点や端末とすぐに同時接続でき、正確かつスピーディーな情報共有と意思決定が可能です。
IPネットワークやPC連携機能を活用すれば、拠点間以外にもPCやスマホでも外部接続ができ、外出先や移動中でも通話に参加できます。スケジュール調整も容易で、緊急の議題が発生した時でも、キーパーソンが欠けることなく迅速に音声会議を開催することができるでしょう。
3. 緊急時の連絡手段としても活用できる
電話会議システムは、普段利用している電話と同じように連絡手段としても活用可能です。番号をダイヤルすれば複数人に一斉接続できるため、災害時の安否確認や緊急ミーティングにも役立ちます。
電話会議システムを導入するデメリット
電話会議システムには複数のメリットがある反面、主に以下のデメリットがあります。
- 音声のみのコミュニケーションに限定される
- 通話料金が発生する
導入する前に把握し、対策をとれるようにしておきましょう。
1. 音声のみのコミュニケーションに限定される
電話会議システムで行えるコミュニケーションは音声のみで、相手の顔を見ることはできず、資料の共有も行うことはできません。そのため、細かいニュアンスを伝える必要があるミーティングでは力を発揮できないと言えるでしょう。
顧客とのミーティングや内容を精密に伝える必要がある重要な会議で利用するのではなく、拠点同士の簡易的な情報共有や、テレワークを行っている従業員との認識合わせなどに利用することをおすすめします。
資料などを共有し、密なコミュニケーションをとりたい場合は、Web会議システム、テレビ会議システムの利用を検討するとよいでしょう。
2. 予想外の通話料金が発生する場合がある
電話会議システムを利用する場合は電話回線を利用するため通話料金が発生します。国内であればある程度電話料金は予想できますが、海外拠点との通話をする場合、相手の電話回線の契約会社によっては高額の料金が発生してしまう可能性があります。
海外拠点との通話を行うことを想定している場合は、あらかじめ契約会社を確認し、どれくらいの通話料金がかかるのかを把握しておきましょう。
電話会議システムの利用方法
電話会議システムには、大きく分けて以下2パターンの利用方法があり、それぞれシステム利用料や使用する専用機器、適切な会議規模などが異なります。
- 専用機器を電話回線に接続する方法
- アクセスポイントに電話をかける方法
1. 専用機器を電話回線に接続する方法
電話会議システムの専用機器を電話回線に接続し、通常の電話機と同じように相手の番号をプッシュして電話を繋げます。
アナログ回線とIP回線のどちらにも対応可能なデュアルネットワークモデルを選択しておくと、会議をする部屋のインフラ回線に合わせて使い分けることができ、相手は専用機器でも一般電話、スマホでも接続可能です。
2. アクセスポイントに電話をかける方法
会議参加者がそれぞれの端末からアクセスポイントに集合して(指定された電話番号に接続して)、音声通話を行う方法です。
さらに下記2通りの接続方式があります。
- コールイン方式:会議参加者が指定の電話番号に電話をかける。
- コールアウト方式:一斉発信機能を活用して、会議主催者が参加者を呼び出す。
どちらの方式でも、アクセスポイントにはセキュリティロックがかかっており、音声ガイダンスに従って、主催者が設定したパスコードをプッシュすることで、電話会議に参加することができます。
また、アクセスポイントに電話をかけた場合、参加者の各端末に通話料金が発生しますが、アクセスポイントをフリーダイヤルに設定しておくことで、全額主催者負担にすることも可能です。
【比較表あり】おすすめの電話会議システム3選
数ある電話会議システムからおすすめのツールを3つご紹介します。
| 参考価格 | サポート | 多言語対応 | 主な機能 | |
| bizspeak | 1,000円〜/24時間 | あり | あり | 録音機能/国際通信キャリア |
| Polycom SoundStation2 | 問い合わせ | あり | あり | 音声会議 |
| コーラス・コール アジア | 問い合わせ | あり | あり | 録音機能/国際通信キャリア/Web会議システム連携 |
bbizspeak|海外との通話会議が多い企業におすすめ
出典:bizspeak
bizspeakは、これまでに2,000社に利用されている実績のある電話会議システムです。世界53ヵ国と電話会議が可能で、国内含む3ヵ国に限定した利用であれば完全無料で使用することも可能です。
参加者呼び出し機能で会議中でも主催者が呼び出しを行うことが可能です。さらに開催時刻と参加者の電話番号を事前登録しておくことで、時間になるとbizspeakが自動的に参加者全員を呼び出すので、会議の開催がスムーズです。また、強制退出機能や会議ロック機能によって参加者の退出を行ったり開催後に新たな参加者を入れないようにできるため、会議の進行もスムーズに行えます。
- 月額基本料がかからず、かかる費用は通話料だけ
- 世界59か国とつながる
- 世界各地に拠点があり、定期的に国際会議を開いている
- 頻繁にグループ通話をしている
| プランと料金 | フリープラン:0円/月 グローバルプラン:1,000円~/月 ビジネスプラン:1,000円~/月 |
| 販売会社 | ルーシッド株式会社 |
PoPolycom SoundStation2|複数人同士のミーティングにおすすめ
出典:Polycom SoundStation2
Polycom SoundStation2は、10人までの小中規模の会議をアナログ音声で行うことができる電話会議システムです。専門知識を必要とせず、従来のアナログ電話機と同じような操作性で使用・設置が可能です。
アナログ電話の端子にSoundStation2を繋げることで、PBXに接続し内戦通話や電話交換が可能になります。また、オプションであるPCコールキットでPCに接続することでSkypeをはじめとしたVoIP通話が可能なため、ハンズフリーで高音質の電話を行えるなど、他の製品と接続することで利便性がより向上します。
- 60以上の通信プラットフォームと相互運用できる
- 専用の機械で自然な双方向の同時会話が可能
- 10人規模の会議室でミーティングをする
| プランと料金 | 要問合せ |
| 販売会社 | POLY |
【実際に使ったユーザーの口コミ】
コーラス・コール アジア|完全従量課金制
出典:コーラス・コール アジア
コーラス・コール アジアは、無料トライアルがあり、試用したユーザーの多くが導入を決めている電話会議システムです。他サービスからの乗り換えが多く、他社製品と比較したユーザーの75%がコーラス・コール アジアを選ぶという調査結果があり満足度が高いです。
初期費用・月額費用は無料で、利用した分だけが請求される従課金制なので、コストを最小限に抑えることができます。さらに、Webブラウザやスマホ専用アプリから電話会議にアクセスした場合は、通話料も無料なので、極めて低コストで利用することができます。
- 月額基本料がかからず、かかる費用は通話料だけ
- あまりオンライン会議をしない
| プランと料金 | 15円/1分×会議時間×参加人数 |
| 販売会社 | Chorus Call Asia 株式会社 |
電話会議システムの選び方
電話会議システムの導入・運用には、その利用目的や活用方法、会議室の設備などによって、それぞれ適した接続方式や専用機器が異なります。
サービス事業者やメーカーごとにさまざまな機器やサービスプランが準備されているため、電話会議システムを検討する際には、まず自社の課題を整理し、主要なシステム用途を明確化しましょう。
たとえば、各拠点の重役が参加する会議がメイン用途であれば、会議室間だけでなく、個々の端末から接続できるシステムやデュアル回線対応の専用機器を選択しておくと、スケジュール調整をしやすくなり、ビジネス決裁の滞りを防ぐことをできます。
また、多人数の月次会議があるものの、そのほかの遠隔会議の頻度はそこまで高くないという場合は、大会議室用の専用機器を購入し、利用時のみに料金が発生する従量課金制のプランを選択すれば、運用コストを抑えることができるでしょう。
電話会議システムの比較ポイント
以下、電話会議システムを選ぶ際にチェックしておきたいポイントです。
- 会議室の環境と参加人数
- 多拠点接続(最大同時接続数)
- セキュリティ対策とサポート体制
上記3点に、電話会議で使用する機器のスペックやサービス内容が対応しているかどうか、参考にしてみてください。
1. 会議室の広さと参加人数
電話会議に使用する専用機器を選定する際に最も重要なのが、「会議室の広さ」や「会議の参加人数」と、マイクの収音範囲が合っているかです。
たとえば参加人数が6名程度の小会議室の場合、本体から半径1〜2mの収音範囲がある小型の機器でも十分快適に電話会議ができるでしょう。
大会議室で多人数の参加者がいる場合は、通常よりも収音範囲が広い機器もしくは、マイクを連結接続できる本体機器を選ぶことになります。
2. 多拠点接続(最大同時接続数)
一度の電話会議に3拠点以上が参加することが見込まれる場合には、「多拠点接続」の機能・サービスが必要になります。最大同時接続数がサービスによって異なるため、合わせてチェックしておきましょう。100以上の同時接続が可能なものもあります。
3. セキュリティ対策とサポート体制
機密情報を取り扱う社内会議や取引先との会議に電話会議システムを利用する場合は、サービスの選定基準としてセキュリティ面やサポート体制も重視する必要があります。
海外拠点の参加者がいる場合は、カスタマーサービスの対応言語や対応時間帯のほか、海外通話に関するトラブル対応やサポートの有無もチェックしましょう。
電話会議システムの機能
電話会議システムの強みは、「音声会議における通信品質の良さ」と「会議開催(回線接続)の手軽さ」です。
どのサービスも、機能の種類や数では大きな差はありません。しかし、接続方式や利用できるデバイス、他社システムとの互換性などはサービスごとに異なるため、自社の状況やオフィス環境、主要用途によって比較検討要件が変わってきます。
ここでは、電話会議システムを比較検討する際に、チェックしておくべき項目となる基本機能や仕様を紹介します。※ソフト種別や推奨環境と合わせて、製品の絞り込み検索をご利用ください。
- 専用端末利用:専用のマイク・スピーカーを使用し、高品質な音声会議ができる。
- 多拠点接続:3拠点以上に電話会議を接続できる。
- 録音機能:録音できる長さや音質はネットワーク環境や契約プランによる。
- Web会議システム連携:インターネット回線(IP回線)と互換性があり、Web会議システムに接続できる。外出先からでもインターネット経由で電話会議システムに接続可能。
- テレビ会議システム相互接続:ネットワーク互換性のあるテレビ会議システムと接続し、音声会議を行うことができる。
- WiFiネットワーク接続:テレビ会議システムをPCに接続し、画面共有をすることができる。
- 国際通信キャリア提携:国際通信キャリアと提携し、海外の各地にアクセスポイントを設置されている。(※設置場所や設置数はサービスにより異なる。)国際電話と比較して通話料が安価になる。
- アクセス権限機能:ユーザーごと、あるいは利用端末ごとにアクセスや機能の操作権限を設定できる。
- パスワード設定:会議参加時に必要なパスワードを発行し、参加者のみに事前通知する。
まとめ
近年は、企業・個人ともにWeb会議の需要・人気が高まっていますが、インターネット環境については、まだまだインフラ整備が追いついていない国・地域もあります。
一方、電話回線が使用できる世界中のどこからでも音声通話ができる電話会議システムは、導入・運用・会議設定も安価でスピーディーに済ませることができ、業務効率と生産性が求められる現代のビジネスシーンにマッチするコミュニケーション手段だと言えます。
本記事を参考に、自社のニーズや導入目的に適した電話会議システムをご検討ください。