目標管理システムは、部門や従業員の目標設定やその進捗状況を一元管理するシステムです。主に、下記のような機能を備えています。
- 部門・従業員別の目標管理
- 目標に対しての進捗状況の可視化
- 従業員に対してのフィードバック・評価
- 人事評価システムとの連携
以下、目標管理システムについて、それぞれの特徴や機能、料金プランを紹介します。製品の選定に際して、代表的な目標管理の手法や導入メリット、選び方などの詳細を確認したい方は、選定ガイドをご一読ください。
本稿の目標管理システムは、あくまで組織・個人における目標の達成・管理を目的としています。人事評価の適正化や業務効率化については、人事評価システムの比較・おすすめサービスをご覧ください。
本記事では、目標管理の基本やシステムの導入メリットをわかりやすく解説しています。また、サービスの比較検討時に押さえておきたいポイントも紹介していますのでぜひご参照ください。
目標管理システムとは
目標管理システムとは、部門や従業員が設定した目標や、その進捗状況を効率的に管理できるシステムです。目標管理の管理工数を削減し、各従業員の目標達成やフィードバックの効率化を実現します。
目標管理とは
目標管理の概念が日本に普及しはじめたのは、経済学者のP・F・ドラッカーが提唱した「MBO(Management By Objectives and Self-Control:目標と自己統制による管理)」にあります。MBOとは、組織と個人の目標を紐付けて設定し、個人が目標を管理して組織全体の目標達成を実現するという考え方です。
MBOの概念を実現するための適切な目標管理を継続して行うのは、決して簡単ではありません。担当者1人で実行できるものではなく、業務負担も大きくなります。そういった背景から、目標管理そのものをシステム化することを検討する企業が増えてきています。
代表的な目標管理の手法
目標管理システムで採用されている代表的な目標管理の手法としては、下記の3種類があります。
- MBO(Management By Objectives and Self-Control)
- OKR(Objective and Key Result)
- KPI(Key Performance Indicator)
MBOは、組織目標と個人目標をすり合わせて、各従業員の自主性を重視しながら、組織目標の達成を目指す手法です。評価結果を社員の報酬などと結びつけることが多く、中長期的な目標を設定する際に採用されるケースが多いです。
OKRは、組織にとって最重要となる目標に対して、組織のリソースを集中させ、従業員のモチベーションを向上させることで、最短で目標達成を目指す手法です。多くの目標管理システムは、このOKRを基に設計されたものが多くなっています。
KPIは、KGI(Key Goal Indicator)という「重要目標達成指標」を達成する上で、その達成度合いを計測する中間的な指標のことです。目標やその到達度合いが明確になり、部署やチームの方向性が統一されやすくなります。
目標管理システムの導入メリット
目標管理システムの導入によって企業が得られるメリットは以下の3点です。
- 目標管理に伴う業務の効率化
- 従業員のモチベーション維持・向上
- 人事評価への活用
1. 目標管理に伴う業務の効率化
目標管理システムは、今まで個別で対応していた目標管理や進捗共有、フィードバックなどを一つのシステム上で完結でき、目標管理業務の効率化を実現します。
従業員一人ひとりの目標や達成に向けてのアクションが透明化され、管理者は各メンバーの進捗状況をひと目で把握できます。方向性のズレや進捗の遅延にもすぐに気付くことができ、早期に対策を講じることも可能です。
また、定期的な1on1やMTGの議事録を記録する機能を使えば、お互いに話した内容を後から振り返れるため、ネクストアクションの忘れ防止などに活用できるでしょう。
2. 従業員のモチベーション維持・向上
従業員の目標意識が時間の経過とともに薄れていくと、自身の取り組みがどこに関係しているのかが見えなくなり、モチベーションの低下に繋がることがあります。
目標管理システムを習慣的に利用すると、目標や達成度を確認する機会が増えるため、自身のアクションを目標にリンクさせて業務を遂行することが可能です。仕事にやりがいを感じれるようになれば、モチベーションの維持や向上に繋がり、帰属意識の芽生えや定着率のアップにも期待できるでしょう。
3.人事評価への活用
人事評価において公平感・納得感を持たせるには、主観性に頼る一方的な評価ではなく、明確な評価基準や数値による客観性のある評価が求められます。上長の経験や感覚値で評価基準を決めてしまうと、社員の不満や反感に繋がり、離職率に影響することもあります。
目標管理システムでは、従業員一人ひとりの目標の達成度が定量的なデータに可視化され、従業員同士の目標到達度も簡単に比較することができます。評価の客観性も高まり、従業員にとって納得感のある適切な人事評価に貢献することができるでしょう。
目標管理システムの選び方・比較ポイント
目標管理ツールを選ぶ際に、押さえたいポイントは下記3点です。
- 現状の目標管理手法との相性
- 対応している業務範囲
- 操作性・使いやすさ
1. 現状の目標管理手法との相性
まず、実施したい目標管理手法に合った機能・コンセプトを持つシステムを選びましょう。
現状の目標管理体制を引継ぎたい場合は、できる限り現状の手法や体制に合致したシステムを推奨します。運用体制をほとんど変える必要がないため、導入もスムーズに行うことができ、従業員への説明や教育コストも抑えることが可能です。
一方で、現状とは異なる新しい手法を取り入れたい場合は、導入にあたり管理体制を大きく変更しなければならない可能性があることに注意が必要です。
2. 対応している業務範囲
目標管理業務には、適切な目標設定だけでなく、目標達成に向けての進捗状況や行動の管理、定期的なミーティングや日々の相談対応、1on1でのフィードバックなども含まれます。
しかし、製品によって搭載機能にバラつきがあり、対応する業務範囲も異なるため、自社の目標管理における業務課題を洗い出し、どの部分を効率化したいのか業務範囲を明確にして、それに合った機能を持つシステムを選ぶことが重要です。
また、機能の充実度によって、かかる費用も上下する傾向にあるため、解消したい課題に優先順位を付けて、コストバランスを見ながら、絞り込みをかけていくと良いでしょう。
3. 操作性・使いやすさ
目標管理システムは、いくら優れた管理機能が揃っていても、使われなければ意味がありません。目標意識の向上やモチベーション維持のために、目標管理を徹底しているのにもかかわらず、従業員がシステムの利用に煩わしさを感じるようでは、定着せずに終わってしまいます。
デモ版や試用期間などを利用して、管理画面の見やすさや操作性、動作の軽さなどを一通り検証しておくことを推奨します。
ここで気を付けたいのは、管理者だけの視点で使い勝手の良さを判断しないことです。全員が納得して活用できるよう、従業員の視点からもチェックしておきましょう。
